◆~親友~後編◆

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そして、今では寝室として使っている部屋にセイン以外のみんなが集まる。 煉とルイは並んでベッドに座り、里奈とヒメは新しく買った小さな椅子に座る。 泰陽は机に寄りかかるような形で腕を組んでいた。 勿論、それぞれのパートナーもいる。 「ようやく揃ってきたね」 煉は嬉しそうにそう言った。 揃ったとは言わない。 何故なら孝地や啓吾、美雪がいないからだ。 彼らは必ず戻ってくると煉は信じている。 「それぞれ離れ離れになってた時のことは言わなくてもいいよね。大事なのはこうして生きてみんなといることなんだから」 煉がそう言うと、この部屋にいる全員が呟く。 煉が何故行方不明になっていたか、どうして泰陽はダークナイトとして行動していたのか、里奈とヒメは何故セイバーナイトに追われていたのか……それは所詮過程であり、今こうして再び巡り会えたのが結果なのだ。 だからこそ、過程の説明は省こうということだろう。 「勝手かもしれないけど、僕は決めた。和解を望んでいたけど、もうそれは叶いそうにもない。それでね、ちょっと荒っぽい方法を取ることにした」 そこでルイが話に加わる。 「ダークナイトの計画は再び実行されようとしてる。近いうちに……今度はもっと規模が大きいの」 「そしてセイバーナイトはダークナイトや僕から神の猫を奪おうと躍起になってる。そして世界を支配しようだなんて馬鹿なことを考えてる」 煉はそこでため息を吐きながら目をつぶり俯く。 そして、数秒黙った後、意を決したかのように顔を上げた。 その煉の目にはやはり只ならぬ意志と、力強さと、なにより期待したくなるような頼もしさが宿っていた。 「だからさ……」
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