10人が本棚に入れています
本棚に追加
望みは絶たれてしまったのだろうか。
希望が大きければ大きいほど絶望は大きい。
部再興の希望は瞬く間に絶望にすり替わってしまったのだ。
「くそ……」
力無くその場に倒れ込むレンの背中はとても小さく見える。
「レン……」
大丈夫だよ、と言って抱きしめてやるべきなのだろうか。
どうやればレンはまた希望を持ってくれるのだろうか。
答えは優奈にもわからない。
ただ、部屋の端でレンが立ち上がるのを待つしかなかった。
「ごめんね。ダメな幼なじみで」
触ったら崩れてしまいそうなレン。
とてもじゃないが、声をかけられそうな状況ではない。
レンはレンで、思い出が走馬灯のように巡ってきた。
最初のコメントを投稿しよう!