第1章「新学期」

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「鷲爪と角垣はどうだった?」 「見つけてないから、多分別のクラスだろ」 俺の問いかけに龍川が答える。 鷲爪玄(わしづめげん)、角垣武紫(つのがきたけし)。どちらも中学時代からの友人で、俺も含めた5人でよく遊んでいた。 どいつも悪い奴ではないが、個性的で付き合っていて退屈しない。こんなことを言うと、 「お前に言われたくはない!」 と皆に返されるだろうが…。 しかし、こいつらのおかげで俺の中学生活は平穏無事に過ごせたのだから、感謝している。本人達には絶対言わないが。
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