クジャクソウ

3/6
前へ
/86ページ
次へ
その男はぼろぼろに泣いてて 気付けば見つめてた 曲が終わって 挨拶をしてれば 目をそらされてしまった …そんな事したら 目、はれちゃうじゃん 強く目をこすってたから ちょっと心配してしまった 女の子じゃないんだから 目の腫れを気にしたりしないか… 話したこともない男に なぜか心配してて 見つめてしまった なんだろ これ -*- 楽屋に戻って シャワーを浴びてる今もまだ 「…」 あの男が頭から離れない 「…みつってば なぁ、おい!!」 -ガラッ 「うわ!?何だよ飯田!!」 急に開けられたドアの向こうに マネージャーである飯田がいた 「さっきからずっと 呼んでんだけど?」 「…すいません」 恋人とのデートが 今日のコンサートのせいで 出来ないからって 俺に当たってくるのって マネージャーとしてどうなの? 「早くホテル戻るぞ 明日も仕事なんだから」 あぁ、と返事をして 急いでシャンプーをした いつの間にか あの男は消えていた .
/86ページ

最初のコメントを投稿しよう!

741人が本棚に入れています
本棚に追加