アガパンサ

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「ごめん、急に出て行って …初めまして、HIROです」 手を伸ばすと 触れた体温にまたドキッとした 俺よりも大きい手 俺よりも高い身長 見上げると、目があった 『は、初めまして』 「太輔はね HIROのファンなんだって」 クスクス笑う赤西に 小さな声で答えた 「…知ってるよ」 『え?』 「ううん、何でもないよ」 ニコッと笑って椅子に座った 頑張って平然とした顔して 話を聞いて それでもやっぱり 飯田にはかなわない 「あの子か、好きなの」 事務所から出て 車に乗ったとたん クスクスと笑いながら俺を見た 「…悪いかよ」 「ううん、みつが可愛くて」 顔、赤いよって頬をつつかれた 俺は今、タイスケに 出会えたことでいっぱいで これから待っていることになんて 気付きもしなかった .
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