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ジェジュンSide
翌日、僕はソファーの上で目を覚ました
ジェ「いったッ・・・」
ソファーで寝たせいか
身体のあちこちが痛い
ジェ「毛布・・・」
微かに香水の匂い
ユチョンか・・・
情けないな・・・・
兄貴分なのに、弟の前で泣いて
おまけにしっかりと世話させられて
ジェ「阿呆・・・」
誰もいないリビングに
自分だけの声
俺の気持ちは、もうユノには届かない
笑顔でチャンミンの話をするユノを応援しなきゃ
あの二人は両想い
でも俺が邪魔している
断ち切ろう
もう・・・
諦めよう・・・
ジェ「ハァ・・・」
「ため息つくと幸せが逃げちゃうよ?」
後ろを振り向くと
目を真っ赤に腫らしたジュンス
ジェ「ジュンス!?その目!?」
ジュンス「えっ?あ、あぁこれねゲームのしすぎで夜更かししちゃった」
嘘だ
だって瞳が笑ってない
ジェ「今、氷持ってくるから」
今日は休み
皆まだ寝ている
ジュンス「うん・・・」
ソファーの隅に座り
膝を抱えている
昨日俺がした行動と全く一緒・・・
保冷剤をタオルに包み
ジュンスに渡す
ジェ「ほら」
ジュンス「ありがとう」
上を向きタオルを乗せる
仕方ないから今は気付かないふりをする
悟られたくないんだろ?
ジュンスの悪いくせ
なんでも抱え込む
ジェ「なぁジュンス」
ジュンス「ん~?」
ジェ「ジュンスにさ、好きな奴いる?」
その時ジュンスが一瞬固まった
俺はそれを見逃さなかった
ジュンス「・・・いるよ」
ジェ「どんな人?」
ジュンス「月みたいな人」
ジェ「月?」
ジュンス「うん。月みたいに綺麗で儚くてでも遠い人・・・近くにいるのに・・・凄く・・・遠い・・・・」
ジュンスのタオルの隙間から
涙が一筋流れた
ジェ「ジュンス・・・」
ジュンス「諦められない・・・その人には好きな人がいるのに・・・出来ないの・・・この気持ちも・・・言えない・・・苦しくて・・・切なくて・・・僕がいるよって言いたいのに・・・言えなくて・・・言ったら・・・困るのを・・・知っているから・・・・」
声が震えている
とぎれとぎれのジュンスの声
それは俺が今まで聞いた声より歌より
切なかった
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