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普段の私には絶対に縁がない豪華な店内へと案内され席へ向かうと、先に来ていた男性陣と女性陣は、既に談笑していた。
(しまった、出遅れた。)
そう思いながらも自業自得の私は、あくまでも平静を装い静かに挨拶する。
「遅れまして申し訳ありません」
深々と頭を下げ、顔を上げるときはチョット上目遣いを忘れない。
(今日は清楚なお嬢様を装ってと……)
帰還時の零の言葉を思い出し、見返してやろうと意気込む私。
必死な私の後ろで、マリーナがクスクス笑っていたのが気になったが――。
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