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〈コンコンッ!〉
重苦しい雰囲気を放つ司令室のドアをノックし、中からの返答を待つ私――。
「どうぞ……」
相変わらずの素っ気ない返事を聞きながら、
「失礼します」
私は扉を開け、部屋の奥へと入室しする。
中央の真っ黒な机の上に、キチンと整理された書類の束――。
着こなすブルーの制服姿。
その左胸には、これまでの栄誉を賞賛する勲章が、煌めきを放っていた――。
神=神崎司令官
(じん=かんざき)
マリーナの父親でもある――。
「葵=花咲少尉、只今帰還しました」
「うむ、ご苦労……」
この独特な雰囲気――。
この部隊に所属してからもう二年になるけど、早くこの場から立ち去りたい。
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