mission 0 プロローグ

5/7
前へ
/68ページ
次へ
〈コンコンッ!〉  重苦しい雰囲気を放つ司令室のドアをノックし、中からの返答を待つ私――。 「どうぞ……」  相変わらずの素っ気ない返事を聞きながら、 「失礼します」  私は扉を開け、部屋の奥へと入室しする。  中央の真っ黒な机の上に、キチンと整理された書類の束――。  着こなすブルーの制服姿。  その左胸には、これまでの栄誉を賞賛する勲章が、煌めきを放っていた――。  神=神崎司令官 (じん=かんざき)  マリーナの父親でもある――。 「葵=花咲少尉、只今帰還しました」 「うむ、ご苦労……」  この独特な雰囲気――。  この部隊に所属してからもう二年になるけど、早くこの場から立ち去りたい。
/68ページ

最初のコメントを投稿しよう!

18人が本棚に入れています
本棚に追加