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俺は増えたナイフを、とっさに弾いたがナイフの数は推計二十は軽く越えていて、弾ききれる筈もなく、右腕に二本、左腕に三本、そして右足には一本刺さっていた。
左足は、後ろの方にあったためか一本もあたることはなかった。
「……空間属性の魔法使いか?」
「その通りだぁ!」
魔法のネタバレなんて相手をナメているか、わざと自分を劣勢に追い込む奴ぐらいだろう。このおっさんは、間違いなく前者だ。
「じゃあ、俺の魔法の属性を教えてやる。俺の属性は……原子属性だ」
俺はリーダー格のおっさんの側までダッシュする。刺さったナイフを抜きたいが、そんなのは後にするしかない。
「原子だぁ? そんなんで何ができるってんだ!」
この世界の魔法は決まったことしかできない。
このおっさんの場合は、投げた場合のみ発動して同じものをワープさせる空間魔法。
確かにレアだけど、俺の魔法は……
「もっと珍しいぜ!!」
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