俺が勇者で何が悪い!?

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 俺はアムさんからロープを受け取り、盗賊達を縛り上げた。 「おや? さっきのリーダーみたいな奴がいないじゃないか!?」  俺は辺りを見渡したが、奴の姿はなくなっていた。逃げられちまったみたいだな。 「とりあえず俺はあんたを守った。ある交換条件でな」  俺は盗賊のリーダーを倒す為に、アルと交渉していたことを話す。 「どんな……どんな条件なんだ!?」  アムさんが俺に突っかかってきた。  アルが無茶な条件でも、その条件をのむことくらいわかっていたのだろう。  だから、俺にどんな条件を出されたかが心配なんだろう。  さっきみたいに、奴隷になれって言うような男だから。 「さぁな、アルに訊けよ」  アムさんはアルを急いで探しに行こうとしたが、アルは直ぐ後ろに立っていた。 「アル!!」
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