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「はぁ?」
アムさんは拍子抜けたような声を出して俺の方をみる。
「だからよ! 腹減るから、旨いもん作ってくれるなら助けてやるって条件で、アムさん助けてやったんだよ!」
そう言って俺は、アムさんから目線を外してアルの家に向かう。
アムさんから震えるような声で有難うと聞こえた時に、俺は振り返る。
「有難うって言葉は言うのも言われるのも嫌いだ。だが今回は……悪くねぇ」
「君は本当に勇者かい?」
「あ? 俺が勇者で何が悪い!?」
俺が不機嫌そうに怒鳴ると、アムさんは若干笑って言う。
「いや、悪くないよ」
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