417人が本棚に入れています
本棚に追加
月が欠け半月にすら満たない夜。
俺はアルとアムさんが眠るのを確認して起き上がる。
「悪いな。見送られるのは性に合わないんだ」
俺は悪いことをする訳じゃないが抜き足差し足忍び足で集落を立ち去った。
アルは可愛かったから奴隷じゃなくてもいいから連れて行きたかったな。
しばらく歩いていると湖を見つけた。今は渡る為の道具がない。
「仕方ない。回り道だな」
俺は湖の周りをそって歩いたがこの湖デカくないか?
いつまで歩いても右には集落の目印みたいな旗が見える。…………右?
「俺が集落の周りを回っているのか?」
だがそれはおかしい。湖の周りをそって歩いたらあの旗が常に右に見える訳がない。
「空間属性の魔法なのか?」
じゃあ敵か?
最初のコメントを投稿しよう!