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スナブリュから立ち去り数時間が過ぎる頃だった。
アルさ未だに落ち込んでいる。
「帰るか?」
「レンが……スナブリュに住むなら」
そんなに俺のことが好きなのかよ。
「だから無理だって! とりあえず決心するんだな」
「うん……レンといたいもん」
何この娘の以上な可愛さ。
俺はギュッとアルを抱き締めた。
「お前の傍らには俺がいるんだから絶対にそんな顔すんなよな」
アムさんなら大丈夫だし心配いらない。
淋しいなら俺がお前の傍らにいてやる。
だからそんな表情してんじゃねえよ。
「ありがと」
アルは小さな声でそれだけ言って俺の胸からそっと離れた。
けど俺の手は強く握って決して離そうとはしなかった。
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