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「…………」
俺はこの人達に恩がある。
「アムさん。俺は助ける気になれません。だって俺の恩返しは話を聞くでしたから」
「そうか」
アムさんとアルは、俯いてしまいドヨンとした空気が漂う。
「まあ、等価交換なら考えます」
ただし、俺が指定したものを俺の所有物にしていいならだけどね。
「何が欲しいんだい?」
「……じゃあ…………」
俺はある“もの”を指差してゆっくりと口角をあげた。
「アムさん……これを俺の…………」
俺が指差した“もの”を見て、アムさんもそしてアルも驚いている。
「俺の奴隷として貰います。アムさんがそれでいいなら俺はこの集落を全力で守ります」
俺が指差したのは他でもなくアルだった。
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