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アルから訊いた話だと、盗賊は明日の朝に来るらしい。
「まあ、俺はその闘いが終わったら出るかな」
アルの話はまだ続く。そして不可解な言葉を聞き取った。
「この集落……魔法を使えない人間がいるのかよ!?」
この世界に魔法の使えない人間はいない筈だ。しかし、この集落は三十九人いてアル以外の全ての人が魔法を使えないらしい。
そういえば、盗賊がそんなことを言ってたけど戯れ言だと思って聞いてたからな。
「てゆうかお前は使えたのな」
「……うん、私の魔法……戦闘向きじゃないから……やっぱりお父さんが闘う」
つまりアムさんは、魔法を使える盗賊相手に鍬とかの農具で闘うってのかよ。
「無謀だな」
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