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爆音が突如響き、辺りは煙で何も見えなくなった。
「藍元!!何度やったら気が済むんだ!」
「ふぇ~すみません」
やっと煙が晴れた頃、現れたのは八坂教官と、髪の毛が乱れた私がそこにいた。
「ここまでやって成功しないなんてある意味才能だな」
「褒めてるのかけなしてるのか解らないんですが」
「勿論、けなしてるに決まってるだろう」
「……………」
「大体お前は何であんな初歩的なこともできないんだ。魔法球は属性の判断材料になるってのに…。未だに属性が解らないのはお前ぐらいだろうな」
「うう…」
「まずは形状を維持することから始めろ。それがなきゃ何もできな…」
教官の言葉が途中で途切れてしまい、私が地面から顔を上げると彼は眉をひそめていた。
「八坂さん?」
数秒後、私に気づいた彼はどこかめんどくさそうに見えた。
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