第1話 ふたり

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「―――いつもありがとうございます」 夕日でオレンジ色に染まる小さな部屋。 古びてはいるかきちんときれいに整頓されていて、家主が几帳面であるということを思わせる。 年は30半ばといったところだろうか。痩せて骨の目立つ女がレンに頭をさげた。 レンはいいえと笑みをかえした。レンはまだ若い。幼いと言っても差し支えないかもしれない。 年は10半ばほど。孤児だったため正確な年齢はわからなかった。 「…難しいとは思いますが、栄養とってくださいね。睡眠もしっかりと」 はいと彼女がうなずくのを見て、レンは部屋を後にした。
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