第1話 ふたり

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夕食はパンとシチューだった。ふわりとミルクの良いにおいが鼻をくすぐる。 「今日はごちそうだね」 「この前お屋敷に診察行ったでしょ?そこの方がお礼にってたくさんお金と食料をくれたの」 「お金はいいって言ったのにね」 「ん。けどありがたいかな。薬買い足さなきゃいけなかったし。気にすることないよ」 レンは報酬を受け取ることを嫌っていた。それはレンが医者になった理由に起因するのだが。 「熱いうちに食べよ?」 「そうだね」 いただきますと手をあわせてふたりは夕食を食べはじめた。
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