01:始まりを告げる流星

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そう言って奏は、赤くなった顔を伏せて何やら小声で呟き始めた。 「はぁ、今度からはよく周りを確認するんだな。っと、そんなことより……」 陣が護に視線を向ける。 「ほら、行くんだろ?学校。」 にっと笑って親指で外を指差す陣。 護はもう、観念するしかなかった。 二人共一緒に行ってくれると言っている。 ここで引いたら二人に悪い。 「分かった。準備するから外で待っててくれ。」 そう思った護は、二人に外で待つよう言い学校へ行く準備を始めた。 ……………。 「ま、待たせてごめん。」 「遅い!もう八時半だよ!?完全に遅刻じゃん!」 「まぁ、そう言うなって。」 ちょっとくらい遅刻したって問題ないだろ。と陣が笑う。 懐かしい光景。 昔はこうして三人 いや、今日はいないが五人でよく登下校したものだ。 隣で話しながら歩く二人を見ながら過去を重ねる。 奏が笑顔で護に視線を向け 「こうして護と一緒に学校行くの久々だね。」 と、語りかけてくる。 どうやら、過去を重ねていたは、自分だけじゃなかったようだ。 「小学校の頃なんか護がずっと先頭歩いて、俺らがその後をついて回ってさ。」 あの頃は意味も無く楽しかったよな。 そう言った陣と奏の顔は本当に楽しそうに見えた。
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