01:始まりを告げる流星

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そして………。 包まれた意識が覚醒する。 土や草花の独特の香りと目の前にある赤いタンポポのような見慣れない植物。 護は反射的に立ち上がった。 「え?ここ何処?」 さっきまで、奏や陣と学校へ向かう道中だったはず。 なのに、現在薄暗い森に自分一人。 護はすぐに自分が倒れていた周りを見回す。 が他の四人の姿はない。 「夢、ってことはないよな?」 意識もはっきりしているし、感覚もバッチリだ。 それを確認した護は、夢かもしれないという考えを直ぐ様切り捨てる。 「でもそれだとこの状況、説明つかないしな。」 護は冷静だった。 自分の頭をできる限り回転させ現状どう行動するべきか導き出す。 護は考えた末に 「よし、寝るか。」 寝る事にした。 我ながら馬鹿だと思う護。 近くにあった木の幹に背中を預けて目を閉じる。 しかし、意識だけはしっかりと。 本当に寝てしまっては意味がないから。 何故なら。 「えっとぉ、起きてますかぁ?」 寝てますよねぇ?と右肩を人差し指で軽くつつく。 声からして、恐らく女性だろう。 と護は判断する。 「さっきからずっと起きてるよ。」 何故なら、この声の主と話がしたかったからだ。
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