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「ふふ、私はあなたが近付いてきた時のためにすぐ逃げられるよう構えていましたぁ。それが分かったからあなたは自分から接触する事を断念したのですよねぇ?」
「すごいな君。」
目の前の女の子は心でも読めるのだろうか。
「でも、今の話しちょっとおかしんだよな。」
これが、先ほど言葉が出なかった理由。
「君は何で、俺が君に接触したいってことが分かったの?」
一瞬の静寂。
あれ?何かおかしい事言ったかなと内心焦る護。
「あは、そんなの簡単な事なのですよぉ。あなたが私に気付いた時あなたも私に対して警戒したじゃないですかぁ。」
「えっとどういう事?」
護は彼女の存在に気付いて警戒した間違いない。
だが、それがどうして接触を望んでいるという結論に至るのか………
「私の言葉不足でしたねぇ。先ほども言ったようにあなたは私に気付いて警戒しましたぁ。でもあなたは警戒はしているのにそれ以外何もしなかったのです。」
そこで、私は二つの可能性を考えました。と指を二本立てて目の前にだす。
「一つは、あなたがこの場に留まる理由がある。もう一つは、私に何かしらの目的があると考えてみたのですよぉ。」
おぉ、と護は感嘆する。」
確かに、警戒はしているものの何もせずその場に居座るっていうのは不自然だ。
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