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だから―――
この子が賢い子で本当によかった。
心からそう思う。
もし彼女が自分の予想を越え、奇行にでるようであれば限りなく100%に近い可能性が限りなく0%になる可能性もあったのだ。
「私としてはぁ、なんか悔しいのです。一生懸命考えて頑張ったのにこんな茶番に付き合わされるなんてぇ。」
んーと言って彼女が頬を膨らませる。
「あ、でもぉ、驚きましたぁ。」
「えっ?何が?」
彼女が何か閃いたようだ。
「頭もよく回ってぇ、こんな所で寝る度胸もある人なのに、肝心な他者とのコミュニケーションがこんなにも下手だなんてぇ………今までのやり取りが奇跡みたいなのですよぉ。」
と、彼女の一言で護のなかで何が砕けた。
「調子に乗ってすみませんでした!で、デモ決してコミュニケーションが下手ってワケではなイんですのヨ?」
護は、すでに色々とダメだった。
「ふふ、あなたはもう少し目線を気にしたほうがいいのですよぉ。」
「目線?」
「私と話している時ほとんど目を合わせてくれませんでしたぁ。こんなにも挙動不審な人と話したのは初めてなのですよぉ。」
彼女が茶番に付き合わされた仕返しとばかりに
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