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と、また目を覗き込んでくる彼女。
「全く、質問の意図が読めないのですよぉ?」
「あ、あぁ、ごめん。さっきまで日本にいたはずなのに気付いたらこんな森にいてさ、俺自身頭の整理が出来てないって言うか………整理が出来ないって言うか。」
説明が難しくはっきりしない護。
「ん~。護の故郷はどの辺りですかぁ?」
そう言って、近くにあった枝で地面に何かを書き始めた彼女。
「えっと、サーシャ?何これ?」
「何って、この世界の地図なのですよぉ。」
地図の中心に大陸がありそれを囲む様に四つの大陸がある。
中心の大陸は他と比べると小さく
逆に、東に書かれた大陸陸は一番大きいことが伺える。
しかし、そんなことより重大な事に護は気付かされた。
「俺の知っている世界地図と違う。」
もしかして、俺は国外ではなく星の外まで来てしまったのか?
護は頭を抱えるしかなかった。
「護は、星霊を知っていますかぁ?」
「精霊ってあの妖精とか幽霊みたいな類いのやつ?」
「その精霊ではないのです。星の霊と書いて"星霊"なのですよぉ。」
星霊?はて、なんだろう。
「星霊とは、この星から漏れだした意思を持つ力の塊なのです。」
「意思を持つ力の塊………」
「そうなのです。そして、この世界に存在する万物に欠かせない星の加護なのですよぉ。」
力の塊?星の加護?
護は蟀谷を押さえた。
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