02:都市の陰り

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「あは、わかっているのですよぉ。ちょっと意地悪して見たくなっただけなのです。」 「勘弁してください!!」 心から叫んだ。 ここで言っておかなければ今後、自分の心臓は絶対に持たないと護は判断した。 何故なら、護は視線や言葉に敏感なのだ。いや、過敏と言っても差し支えないだろう。 付き合いの長い友人ならまだしも、会って間もないサーシャの言葉にはいっそう過敏に反応してしまう。 「やっぱり、護は面白い人なのですよぉ。」 サーシャが満足そうな顔をする。 「あ、あはは。」 これは泣いても良いのではないだろうか。 「と、そういえばこの門を開けるのか?って話しでしたねぇ。」 やっと本題に戻ったサーシャ。 「この門は、本来開け閉めする必要はないのですよぉ。」 「ん?じゃあどうやって街に入るの?。」 「この、許可証があればあの門に触れるだけで街の中に入れるのですよぉ。」 何やら、印が描かれたカードのようなものを見せられる。 「へー。これが………って俺、許可証ないじゃん。」 「護は、私がいるから大丈夫なのですよぉ。」 それを聞いて安心した護。
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