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「あは、わかっているのですよぉ。ちょっと意地悪して見たくなっただけなのです。」
「勘弁してください!!」
心から叫んだ。
ここで言っておかなければ今後、自分の心臓は絶対に持たないと護は判断した。
何故なら、護は視線や言葉に敏感なのだ。いや、過敏と言っても差し支えないだろう。
付き合いの長い友人ならまだしも、会って間もないサーシャの言葉にはいっそう過敏に反応してしまう。
「やっぱり、護は面白い人なのですよぉ。」
サーシャが満足そうな顔をする。
「あ、あはは。」
これは泣いても良いのではないだろうか。
「と、そういえばこの門を開けるのか?って話しでしたねぇ。」
やっと本題に戻ったサーシャ。
「この門は、本来開け閉めする必要はないのですよぉ。」
「ん?じゃあどうやって街に入るの?。」
「この、許可証があればあの門に触れるだけで街の中に入れるのですよぉ。」
何やら、印が描かれたカードのようなものを見せられる。
「へー。これが………って俺、許可証ないじゃん。」
「護は、私がいるから大丈夫なのですよぉ。」
それを聞いて安心した護。
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