02:都市の陰り

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「へ?」 サーシャはわけが分からず間抜けな声を漏らす。 「これから護君と大切な話しをしなければならない。いいな?」 大切な話し。 その言葉を聞いただけで護の身体は石のように固まった。 ウィゼルの言葉に頷き静かに退室したサーシャ。 今、部屋には王様と護の2人だけ。 護の頭は真っ白になった。 「護君。」 「は、はい。」 上擦ってしまいそうな声を押さえ込みかろうじて護は返事をする。 「私はまた君に謝らねばならない。」 「その、何故ですか?」 大切な話しとはこの事なのだろうか。 しかし、王様に謝罪されるようなことが護には身に覚えがない。 「サーシャが君をこの街に連れて来たのは一つの過ちだ。」 「星退病のことですね。」 ウィゼルの言いたい事がすぐに理解できた。 「そうだ。病が街に蔓延してる今、この街に君を連れてくるべきではなかった。私の娘のせいで君も発病する可能性があるかもしれない。」 本当にすまない。 そう言ってウィゼルは深く頭下げた。
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