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女性はアルシエと男性はリアスと名乗り一礼した。
「あ、はい。星見 護ですこちらこそ宜しくお願いします。」
護も二人につられて一礼する形となった。
アルシエは微笑む。
「護様の事はウィゼル様から聞き及んでいます。訳あって城を離れていましたが本日より使用人の仕事に復帰する事となりましたので何かありましたら遠慮無く申し付け下さいませ。」
護は返事を忘れ二人を凝視した。
なんと言うか空気が違った。
漠然としてはっきりとは言えないが纏っている雰囲気が他者とは異なる。
護は二人からそんな印象を受けた。
「どうかしましたか?護様。」
「い、いや、何でもないです。あ、俺これからギルドに行かなくちゃいけなくて失礼します。」
護は背中を伝う汗を感じながら走り出していた。
その場に一分一秒とて居てはならないと護の本能が告げている。
「やり過ぎだアルシエ。」
リアスは走り去る護の背中を見ながらアルシエを静かに叱った。
「何を言っているのですかリアス。あれぐらい察知できないなら彼はこの先簡単に命を落としますよ。」
同じくアルシエも護の背中を見つめていた。
「しかし、唐突すぎやしないか。あれでは彼が可哀想だ。」
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