01:始まりを告げる流星

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それはもう、本当に一瞬のことだった。 それから流れるように病院へ運ばれ、隔離され、約一年半もの間病院でカウンセリングの日々を送る羽目となり お陰様で中学生活のほぼ全てが孤独な病院生活と化した。 そして現在。 少年は、高校生へと変わりいろいろな風評を受けながらも日々――― 惰眠を貪っていた………。 当人はこれも仕方ないと心から思う。 たった一年半だと笑う人もいたが。 その一年半という年月を少年は外との繋がりを断って過ごしたのだ。 友達もいない。親戚も親さえもいない隔離された病院で。 もとは自業自得とはいえその隔離生活は少年に僅かな傷を残した。 カウンセリングではなんの問題もなかった。 少年自身ここから出ても問題なく、とはいかないものの それなりに生活していけると思っていた。 でも、現実は違った。 ダメだった。 他者から浴びせられる視線が、言葉が――― 様々な感情が込められたそれらに、どう対処していいのか全くわからなくなっていた。 わからないだけならまだよかった。 躊躇いは不信へ、次第に恐怖へと変わっていき 気づいた時には他者とのコミュニケーションを完全に絶っていた。
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