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校門を通っても、走るペースを全く落とすことなく二年生の昇校口へとむかい、下駄箱にスニーカーを押し込み上履きに履き変える。その時後ろから聞き慣れた声がした
「よぅ、千彰!春休みは有意義に過ごせたか?」
闇咲が見渡すと声の主は、親友の峰月疾風だった。
「まあまあだ」
「なにぃ!そこは、俺とカラオケにいけて最高だったって言うとこじゃね?」
「いや、お前とカラオケなんてしょっちゅう行ってるからあまり特別な感じがしない…」
「くそっ、回数の多さが問題だったか」
そんなくだらないことを話ながら、教室に入る。闇咲たちが通っている学校には、進級するたびのクラス替えがないので三年間同じメンバーで過ごすことになる。
(でも、担任は変わるらしいんだよな。上条さんかなまた)
去年担任だった、全世界の不幸を背負ったような教師の顔を思い浮かべていると、新たな担任が入ってきた…
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