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その室内は整然とし、壁際の本棚にはぎっしりと難しそうな本が入っている。
至る所にある緑、即ち観葉植物は校長の趣味だろう。
床に敷かれた絨毯は燃え上がる紅炎の様な深紅色で、高級な素材が靴の下からでも伺える。
そして、センターに待ち構える巨大な執務机。
多くの引き出しを従えるそれの上に校長は肘をつき、左右の指を絡ませ、さらにその上に顎を置いている。
何故ブロントが校長室にいるのか。
これについては本人でさえも全く知らない。
編入手続きの為に職員室に呼ばれ、さらにそこから予定には無かったハズの校長室へと移動させられたのだ。
だからこそ不安やプレッシャーで胃が痛いわけだが。
「……一先ずは『ありがとうございます』と言うべきでしょうか?」
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