入学

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胃痛を堪え、笑顔でブロントが精一杯の皮肉を込めたそれに、校長は涼しげな顔でスルーを謀った。 「さて、ご存知とは思うが、ここは『新魔法技都立校ファルディシアス』だ」 眼鏡を掛けた校長は目の覚める様な艶やかな黒髪で瞳も透ける様な深黒をしている。 その瞳は全てを見透かす様で、居心地が悪くなっていた。 そわそわした気持ちを宥めつつ、ブロントは頷いた。 「ふむ。では何をする学校かは心得ているかな?」 あまり、感情のこもっていない冷ややかな印象を受ける声でそう言った。 人差し指で軽く眼鏡をずらし、上目遣いでこちらを見ている。
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