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「浩樹…真っ暗で何も見えないよ」
オーシャンセンターの中は完全な闇だ。
前が全く見えない。
「芳村…懐中電灯、持ってないのか?」
「持ってる訳ないだろ」
「……困ったな」
明かりが無くては奥に進めない。
「あ…携帯ならある」
そう言って芳村はポケットから携帯を取り出した。
芳村の携帯のディスプレイからこぼれる光で、少し前が見えるようになった。
「俺って機転がきくだろ」
芳村は得意気に言った。
「まあ…何も無いよりマシか」
携帯の微かな光を頼りに、俺達は奥へ進んだ。
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