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「芳村…ところで圭介は何処で待ってるんだ?」
「え?…知らないよ…」
「知らないって…場所を指定されなかったのか?」
「俺は浩樹をオーシャンセンターに連れて来いって言われただけだから…」
「何?…じゃあ、建物の中に居るとは限らないって事か?」
「でも…外にはいなかったから…中に居るんじゃないの?」
「…………」
妙だ……。
そもそも圭介は、何でこんな場所に俺をおびき出す…?。
何か理由があるはず…。
闇に紛れて不意打ちでもする気なのか…。
それとも…。
「芳村…お前が前を歩け」
俺は芳村を前に押しやった。
「え?お…おい、俺を盾にする気か?」
「明かりを持ってるのはお前だ…いいから早く進め」
そう言って俺は千枚通しで芳村の尻をつっついた。
「痛てっ…やめろって…!」
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