508人が本棚に入れています
本棚に追加
俺は芳村の尻を千枚通しで、つっつきながら奥へと進んだ。
しばらく廊下を歩き、突き当たると広いホールに出た。
暗くてよく見えないが…おそらくプールだ。
…人の居る気配はない。
圭介は俺が来るのを待ち構え、何処かで息を潜めているんだろうか…。
しばらく歩き回ったが、圭介は何処にもいない。
「芳村…本当にオーシャンセンターで間違いないんだろうな?」
「ああ…そう言ってたよ」
「何処にいやがるんだ…」
「…なあ浩樹…圭介の携帯に電話を掛ける訳にはいかないのか?」
芳村に言われハッとした。
…まるで頭になかった。
今まで、俺が接触した痕跡を絶対に残さないよう…畜生供を駆除してきた。
一匹残らず駆除するまで、死んでも捕まる訳にはいかない。
電話を使う時は公衆電話から非通知で掛ける癖がついていた。
最初のコメントを投稿しよう!