11人が本棚に入れています
本棚に追加
ジープを運転している若い男は普通の人間だが、となりで腕を組んで前を睨み付けている男は能力者だ。
周囲の物質を分子レベルまで分解し再構築していろいろな能力を発揮する。
「おい、てめぇ~。」
若い男にたいして男が喋る。
「俺はてめぇ~なんて名前じゃないんだけどヒロト君。」
若い男が言い返す。
「てめぇ~なんぞてめぇ~で十分だ。」
ヒロトと呼ばれた男が言う。
「俺にはちゃんとフジサワって名前があるんだけどね。そろそろ着くよ。」
キキーとうるさい音をたてながらジープは止まった。
目の前にあるのは古く汚いビルだ、何キロか先には町がある。
ビルには2台の車があり機関銃がそなえつけられていた。
この車で町を襲い金品を奪っていた盗賊を退治しに来たのがヒロト、フジサワと呼ばれているまだ2人とも10代後半の男達……いや青年達だ。
最初のコメントを投稿しよう!