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『ユミちゃん、お待たせ。』メールでの宣言どおりの時間に、彼は現れた。「...あっ...こんばんは~。」私は笑顔で応えたけど、ちょっと戸惑った。
先週と、なんだか印象がぜんぜん違って見えたから。GパンにTシャツ...ラフな格好。男の人はスーツと私服だと、雰囲気がぜんぜん違うよね。
たいへん失礼なのですが...
なんだか第一印象が良すぎた
お店は私の行き付けの所
90度に座る半個室の2人席で
洋風のお洒落なダイニング
まあ...チェーン店だけど
彼を席の奥側に促し
私は出口に近い方に座る
宴席は私は常に下座が好き
お皿やコップを下げたいから
「お好きな物、注文してね。」飲む時は一切食べない私は、メニューを彼に渡した。暫くペラペラとページをめくって眺めた後に、彼は店員さんを呼んだ。
ここで凄く意外な行動をとる
店員さんがやって来たら
メニューをパタンッと
閉じちゃったのである
『○○ってあります?』
『魚介系のサラダは?』
???...この人、何で...メニューを見て注文しないの?あんなに眺めていたのに...注文が決まったから、店員さん呼んだんじゃないの?私の不思議100%
でも...私は閃いた!
帰国子女だからだ
店員さんと直に接しながら
コミュニケーション注文ね!
この時の私は
あっさり納得しちゃったけど
実は彼には試練の時だったのだと
半年後に判明するのである
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