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「ほんと、良かった...孝雄さんが良い人で。つぼ売りとかかと思ってたんだよ。怪しい勧誘の人かなって。」
『つぼ売りって何?』
「ん~...知らないけど。たぶん自分で焼いたつぼとかを、お宝だって言って高額で売り付けたり...とにかく悪い人だよ。」
私の説明に彼はにっこり...南国育ち特有の温厚な感じで。会話が進むにつれて私は、会う前の当初の不信感は一切無くなり、すっかり彼になついていた。
彼は始終、私の顔を見て
にこにこにこにこ
満面からその嬉しさ
幸せさが伝わってくる
私と居るだけで、こんなに喜んでくれる人が居るんだぁ...
私の過去の懺悔も
笑顔で癒してくれた
彼と居ると
私は元気になれる
当時の私は朝まで飲むことがざらで...18時~24時飲みをハーフコース、18時~6時飲みをフルコースと命名していた。そして更に延長もしていた。
この夜も当たり前のように「今夜は帰りたくない」って流れになった時に、彼は会社の先輩に電話を入れた。私の目の前で。明日休むとの打診をした。
『わぁ...電話しちゃったよ。俺こんなことしたの初めて。』ちょっと興奮しながら、でも凄く嬉しそうだった。その無邪気な笑顔が可愛いかった。
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