─第Ⅰ楽章─

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邪な龍属の者… バーサーク・ドラグニエルが 裁判所で脱獄を謀り 暴れた事件… [邪龍異変]から半月… 幻想郷は 梅雨に見舞われていた ──マヨヒガ─ ?「………」 銀髪に灼眼の青年が 雨音で目を醒ます 上半身裸の彼の両腕には 無数の切り傷がある ?「………」 彼… 龍宮 龍太の横には 浴衣を着た 金髪の女性が寝ている 龍太「…フゥ…」 小さく溜め息をつくと 女性の頭を 軽く撫でてあげる ?「……ん…」 女性は煩わしそうに 手を動かし目を擦る ?「……あ… 龍太おはよう…」 女性… 八雲 紫は体を起こす 龍太「おはよ…ブッ!」 龍太は紫の顔を見て 吹き出す 紫「…何よ~…」 龍太「紫… 頭が…ブハッ!!」 龍太がさらに腹を抱えて笑う 何なのよと呟き スキマから鏡を取りだし 自分を見る 紫「…これは酷いわね…」 紫の頭は 雨の湿気で爆発していた
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