平和な日常

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「俺ちょっとトイレ行ってくるわ。ちょっと待ってて」  ガールズウォッチング開始宣言直後、江口は小走りでトイレに向かっていく。 「なぁ、佐藤少佐。食べ終わった後の片付けは、一番遅い奴がやるべきだよな?」 「まぁ、そうですね。もしくは一番階級が低い奴の担当だと思います、高崎大佐」  そう言って、俺たちは立ち上がり出口に向かう。 「俺はすでに開始を宣言したよな?」 「はい。僕もうやる気満々ですよ」 「江口少尉に片付けを任せても特に問題はないよな?」 「そうですね高崎大佐。江口少尉は条件にも当てはまってますしね」  俺たちは店から出る。 「じゃあ、戦場へ行くとしますか少佐」 「イエッサー」  俺と佐藤は走り出す。江口には、緊急クエスト・片付け依頼、と書いたメモをテーブルに残したから平気だろう。  走ってる途中で、江口が俺たちを呼ぶ声が聞こえた気がしたが、とりあえず放置だな。駅南口まで走り、俺は口を開く。 「じゃ、ここら辺からは別行動だな」 「はい。いくら先輩の引退試合だからって手加減はしないっすよ」  佐藤は余裕そうに、俺に笑いかけてくる。 「結構だ。どっちにしろ勝つのは俺だからな。引退試合を有終の美で飾ってみせる」 「これは手が抜けませんね。とりあえず江口先輩には勝ちます。それじゃ、また一時間後に」  佐藤は人混みに消えていった。
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