平和な日常

8/25
前へ
/230ページ
次へ
「やっぱり結構いるな~。予想通りだ」  俺はデパートに入り、迷わずに四階へ向かう。四階は女性向けの洋服売り場、つまり、買い物に来た女性を撮るという作戦だ。  今日は休日ということもあってか、結構な客で混雑している。  さらに、このデパートにはメリットがある。それは、店員さんのレベルも高いという所だ。  いざとなったら、その店員さんでも勝利を狙いにいける。まさに、最高のスポットだ。その時、俺の高崎スコープが美人を捕捉する。 「お!? さっそく高レベル発見。追加要素は大きい胸か。佐藤や江口とかぶる気がするが、あれなら勝てる」  俺が交渉しようとした瞬間、邪魔が入った。 「あれ?晃じゃん。こんなとこで何してんのよ?」  この声は……。おそらく聞き間違えだろう。とりあえず、写真を撮るための交渉を…… 「ちょっと! 無視しないでよ。あんたいつからそんなに偉くなったのよ?」  これは、無視出来る気がしない。俺は、諦めて口を開く。
/230ページ

最初のコメントを投稿しよう!

73人が本棚に入れています
本棚に追加