突然の転入生

15/29
前へ
/424ページ
次へ
「もしかして、魔法使えない?」 真剣な顔しながら不思議そうにする。 「なに言ってんだよ……魔法なんてあんなもん空想上のものじゃんか。 魔法なんてないよ。」 「え……あるよ? ほら?」 そう言うと冬下は手のひらに氷の結晶を出した。 「えっ?いまどうやって……。」 なんかのマジックだろうとそう思って、何回もやってもらう。 「ね?」 不安そうに上目遣いでこちらの顔を伺いながらそう言う。 「信じるよ……。」 そう言うと、パァッと笑顔になり手を握りしめてきた。 「え?ちょっ、どうしたんだ?」 「私がこっちに来て初めて信じてもらえたんだもん!もの凄く嬉しいんだよ!」
/424ページ

最初のコメントを投稿しよう!

638人が本棚に入れています
本棚に追加