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「夏上君って言うのはさっき遅れてきた子よ。」
「わかりました。」
そう聞いた冬下は俺に近づいてきた。
「あの、よろしく。」
隣の席に座ってこちらを見てそう言う。
もう鼻血もんですよ。
「あぁ、よろしく。」
「くそ、なんで雨音の隣なんだよ!?」
突然前に座っている男子がこちらへ振り向いてくる。
吐き気もんですよ……。
「うるさい、前向いてろ。」
「何そのいいぐさ!?
それより、冬下さん!いや梨音ちゃん!
俺、秋坂 迅(アキザカ ジン)。よろしく。」
俺の机に身を乗り出して冬下に握手を求めるように手を差し出す。
「……よ、よろしく。」
冬下はそれを苦笑いしながらさりげなく握手を避けた。
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