2人が本棚に入れています
本棚に追加
Snow.
静寂が街を包む、僕は一人君の名を呼んだ
僕の声が聞こえていますか
僕の想いは届いていますか
例えもう君がこの世界にいないのだとしても
僕は君の名を呼び続ける
早く気付いてよ、早く、早く僕の名を呼んで
どんなに呼びかけても、どんなに泣き叫んでも
もう僕には君の声が聞こえない
静寂の中、僕は一人で君の名を呼び続ける
いっそもう消えてしまえれば良いのに
君がいない世界なんて、僕には必要ないのだから
もしも神様、あなたがいるのなら
僕の心に雪を降らせて
限りない『白』で僕の心を染めて
何もかも忘れてしまえるように
『覚えているから辛いんだ』
そう思い続けても僕はまだ君を忘れられずにいる
暗闇が僕の心を包む、僕は一人涙を流した
僕の嘆きが聞こえていますか
君の心にまだ僕はいますか
例え君が僕を忘れてしまったのだとしても
僕には君が忘れられない
早く僕を見てよ、早く、早く僕の心を満たして
どんなに望んでも、どんなに探しても
もう微笑む君はどこにもいない
暗闇の中、僕は一人で涙を流し続ける
いっそこの涙も涸れてしまえば良いのに
君を想って泣いているから、君を忘れられないのだから
もしも神様、あなたがいるのなら
僕をあの子に逢わせて
一言だけ伝えたい言葉があるんだ
最後に一言だけ伝えたい
『君を愛していたよ』
君が微笑んでいられるのなら僕は消えたって構わない
ただ僕は君に笑っていてほしかっただけなのに
ただ僕は微笑む君の傍にいたかっただけなのに
君がいたはずの空間を眺めて、僕は泣いた
止まらない涙は、いつの間にか降り始めた雪に溶け込んで消えた
声が嗄れるまで叫び続けるよ
こんなにも君を愛し続けた僕をみて、君は笑うのだろうか
嘲笑われたって良い、哀れまれたって良い
僕が君を愛し続けるこの想いは真実なのだから
もしも神様、あなたがいるのなら
『僕とあの子が生きていたこの時間を、忘れないで』
もう動かない冷たくなった僕に向かって、君が僕の名を呼んだ気がした
最初のコメントを投稿しよう!