ほんの数秒

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「もうちょっと落ち着かなアカンで、秀」 と、耕介が同調し 「俺には優美っていう彼女も居てるんですから もう3年も付き合ってるんですよ?」 「その優美ちゃんが、あんたの遊び好きが原因で、何回も激怒したのも知ってるで な? 彼女を泣かす事ばっかりしてるねん せやから、葵ちゃんも気ぃつけやなあかん」 そう言って美里が葵を見た 「泣いてませんやんっ あいつ、怒ったら怖いんですよっ」 「怒らせるってだけで、充分やろ」 と、美里が言い 「もう3年か、お前もっと優美ちゃん、大事にせなアカンで 3年もお前に付き合ってくれてる、貴重な人材や」 「耕介さんまで… 俺に色んな遊び教えたんは、耕介さんでしょ?」 その言葉に、耕介は動揺する事も無く 「アホかっ 俺が教えたんは、仕事とまともな遊びだけやろが 社会に出た男として、知ってなアカン遊びやんけ」 「その兄ちゃんの言葉も信用出来んわ」 と、美里が言い 「秀、もう3年も付き合ってるんやったら、ちゃんとケジメ付けぇや いつまでも女を自分の事で振り回したらあかん」 と言う喜三郎の言葉に 「親父さん、勘弁して下さいよ…俺、まだ24ですから」 皆が秀行をからかい、おちょくって、大声で笑った 葵は、こんな大人数で、思い切り笑ったのはとても久しぶりだと思っていた 楽しかった そして、一緒に笑う基喜を見て、その笑い顔に魅力を感じていた
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