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「えっと…紹介しとくわ」
と、耕介が慣れない言葉で切り出す
「こちらは平良 葵さん
美里の知り合いの娘さんで
今日からウチで働いてくれる事になった
事務関係の事をやって貰います
葵ちゃん よろしくな」
葵が軽く皆に頭を下げ
「皆さん
よろしくお願いします
何にも判らん事ばっかりで
迷惑掛ける事もあるとは思いますが、色々教えて下さい」
「で、こっちが今井秀行
そっちが東 基喜や」
と、紹介する耕介の言葉に続いて、二人が
「よろしく」
と、挨拶をした
「さぁ、ごはんにしよか
しっかり食べやぁ
葵ちゃんも、遠慮なく食べてな」
「はい」
美里の言葉に、葵が返事をした
ワイワイと話が続く
男声陣は、主に仕事の話が主流で、真剣な声に
働く男の力強い感じが、葵の目には逞しく映っていた
話が一段落した時に
「葵ちゃん 暫く見ぃへん間に別嬪さんになったなぁ」
と、喜三郎が言う
「ほんまですか?
ありがとうございます」
と、ニコニコしながら葵が礼を言う
「お母さんに似て来たよな?
なぁ、美里」
「そやなぁ、若い頃の春子にソックリになって来たわ」
「春ちゃんの具合はどないや?」
と、喜三郎が問い
「最近は調子もいいみたいです
父が店に出てる間は、少し手伝ったりもしてますよ」
「そうか
あんまり無理せんように言うといたってな」
「はい
ありがとうございます」
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