一章─人体強化施設 高等教育学校

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「……とりあえず、正座。」 「はーいッ!」 濡れタオルで顔を押さえた逸也は、結香に正座の命令を下した。 結香はそれに笑顔で応じる。 ちなみに、逸也はベッド、結香は床である。 「……結香、お前は何をしに来た……。」 「いつやに愛のモーニングタックルをしに来ました!」 「お、自分でタックルって言ったよ、コイツ。」 この女子学生は十叶結香。 逸也とは小さい頃から親しくしている。 いわゆる幼なじみというやつだ。 歳は逸也と同じ15。 赤茶色の髪を肩まで伸ばし、右側の髪を一房だけ白いリボンで結っている。 目は大きく、瞳は茶色。 身長は小柄で、頭の位置は逸也の肩ほどしかない。 美しいというより、可愛いタイプの女子だ。 「お前は毎回毎回愛の愛のって言うけどよ? 恥ずかしかったりしないのか?」 「え?なんで?」 結香はキョトンとした顔で首を傾げる。 逸也はそんな幼なじみに頭を抱える。
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