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「……とりあえず、正座。」
「はーいッ!」
濡れタオルで顔を押さえた逸也は、結香に正座の命令を下した。
結香はそれに笑顔で応じる。
ちなみに、逸也はベッド、結香は床である。
「……結香、お前は何をしに来た……。」
「いつやに愛のモーニングタックルをしに来ました!」
「お、自分でタックルって言ったよ、コイツ。」
この女子学生は十叶結香。
逸也とは小さい頃から親しくしている。
いわゆる幼なじみというやつだ。
歳は逸也と同じ15。
赤茶色の髪を肩まで伸ばし、右側の髪を一房だけ白いリボンで結っている。
目は大きく、瞳は茶色。
身長は小柄で、頭の位置は逸也の肩ほどしかない。
美しいというより、可愛いタイプの女子だ。
「お前は毎回毎回愛の愛のって言うけどよ?
恥ずかしかったりしないのか?」
「え?なんで?」
結香はキョトンとした顔で首を傾げる。
逸也はそんな幼なじみに頭を抱える。
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