春先の企み

12/14
前へ
/226ページ
次へ
夜、智樹のもとに悠太からメールが入る。 ✉「今日、門の外で派手にやってたなぁ。 栞ちゃん(だっけ?)かなり傷ついてるんじゃないの? もうちょっと考えないと、いつか痛い目に遭うぞ!」 智樹は舌打ちをして、返事を打つ。 ✉「余計なお世話。 あの女の携番とメルアドとあそこの画像くれてやるから、オレに説教すんな💢」 送信してすぐに返事が来る。 ✉「サンキュー❤活用するよ!」 「惚れたのかよ?」 「惚れてるわよーん❤」 彩子がワイン片手に寄りかかってくる。 彩子は、智樹の部屋に上がり込んで飲んでいる。 智樹は携帯を閉じ、彩子から離れる。 「ちょっと飲み過ぎじゃない?」 「いーのいーの!ワインたくさん飲むと、おいしい潮が吹けるのよん。試してみたいでしょー?」 今夜も智樹は、彩子に主導権を握られ、うんざりしていた。 みんなが騒ぐキャンパスのマドンナも、ベッドでは中の下だと智樹は思っていた。
/226ページ

最初のコメントを投稿しよう!

81人が本棚に入れています
本棚に追加