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「ふぅ、ごちそうさま」
食事を終え、一服つきながら調査を開始していく
袋から10種類の糸を取り出す
全ての糸の端にはリングがついており指に装着していく
ヒュンっと一振りし
「よっと」
次の瞬間
ブワッ
両手に装着した何十メートルはあろうかという糸が一斉に広がり遺跡を遺跡の周りを薄く包んでいく
これが異吊義未来の技能の一つである。特に流派もないが『糸術』と呼ばれている
「ふんふん…ん?」
遺跡の外壁の一点、1cm四方から微量の風が噴き出している
それを指先に感じながら歩いていく
「これは見つけにくいにもほどがあるだろ…」
その場所は何の変哲もない壁、地上から約5メートル程、しかも岩の重なった奥から微量すぎる風が出ている、顔をかざしたとしても感じることができるかどうかの量の…
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