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「かっくれんぼしましょ笑うと負けよあっぷっ、あれ?」
違うか、と糸を奥へと進めていく
狭い中を糸探り(?)で進んでいくと微妙に広い空間を発見
その周囲を探るとスイッチらしきものが…
「…これはやっぱ当たりか」
少し興奮しながらも慎重にスイッチを押した
バチン!!
「つっ!」
身体に電気のような痺れが走り視界が暗転した
「へ?何?暗っ!」
少し慌てながら糸を一本視神経に沿わせる
瞳孔が開き始め暗い中でも見えるように調節する
「さっきいたとこじゃないな…まさか瞬間移動でもしたってか?」
んなバカな…魔法じゃあるまいし
辺りを見回すと黒い石が壁にはまっているのを見つける
「怪しいのはこれかいな」
糸で辺りを探っても他には何もない感じだ
「未知の鉱石とかだったら高く売れそうなんだが」
と言いながら表面を撫でてみる
「…つか、どうやってここから出よう?」
今更ながらに考える
…壁でもぶっ壊すか
「!」
という結論に達したとき無意識に撫でていた黒い石が急に熱を持った
「なに?この展開…」
そのまま輝き始めた石を茫然と見つめる
光は強くなり続け
「うお、まぶし」
人生最後の台詞がこれだったら悲しすぎるわな
と、思いながら意識が落ちていくのを感じた
「べ別に、あんたのことが嫌いとかじゃなくて、壊されたくないって思っただけとか、だから、えーと、また遊びに来るのも許可して…あ……る…」
最後にそんな声が聞こえたとか聞こえないとか
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