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少年の目がゆっくり開いた。
まるで花が咲くようだとまた見とれてしまう。
「………………?」
まだ寝ぼけているのか、ぼんやり菜々子を見つめている。
掴んだ手を思わず離した。
「ご、ごめんなさい。
アナタ起きそうになかったから……」
体中の血が高速で駆け巡るくらい、心臓がバクバクしているのがわかる…。
綺麗な人には免疫が無い。昨日のおやじとは全く違う。
その瞳に見つめられるだけで思わず逃げ出したくなる。
「……ありがとう」
そう言って微笑むと行ってしまった。
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