王子様を探して

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3年の棟は少し離れている。 なかなか出会うこともない。 ただ、あれだけの美形ならきっと噂になるはずなんだけど……!?   毎朝ただ電車の中で見つめることしかできない。   私が美人だったらこんな苦労しないのに。   そう思いながら今日も少し離れた所から彼を見つめる。   いつも人混みに紛れて彼は消えてしまう。今日こそ何らかの情報を得るためにも跡をつけなきゃ!!   「……それじゃストーカーみたいじゃん」 ポツリと友華が呟いた。   「だって何にも知らないんだもん!何だかこう、気になるんだよね」 菜々子は興奮気味に答えた。   自分の行動が不思議に思うことがあるが、そうせずにはいられないのだ。 
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